ゴミクズみたいな主人公とカッコいい悪役の話
とある雑誌に投稿していたものが掲載決定しました!
ただしペンネームもジャンルも違いますので、見つけることは困難だと思います。
むしろ探さないでください。
個人的に付き合いのある方にはバレていますが、
特定されるようなことは言いふらさないでいただければ......。
で、著作権の譲渡の書類にサインをさせられたのですが、
何をどういう範囲で譲渡するかについての具体的な記述がありませんでした。
ルーズと言えばルーズなのかもしれませんが、
こういうのって基本的には信頼関係で成り立っているんだろうと思います。
「めんどくさいことは俺に任せろ、お前はつくることに集中してくれ」的な。
つまり、「作り手自身が、作ったものの運用方法を考えなくていいシステム」です。
昨日のことですが、本のいわゆる「再販制度」に反対している人がいました。
自分は、理不尽な面はいろいろあっても必要悪だと思っていたので意外でした。
極論ですが、もしも本の値下げ競争が勃発すると、
どの本屋に行っても売れ線の本がうずたかく積んであるだけで、
その他の本は取り扱ってもいない、という状況になるんじゃないかなと思っています。
すでにその傾向は無きにしも非ずですが......。
問題は、それがいいのか悪いのか。
売れない本が駆逐されて、売れる本だけが生き残る。
そこだけ見ればいいことだと思います。
実際、世の中にはクズみたいな本が溢れかえっているワケです。
さっくり駆逐した方がすっきりします。
でも次にどうなるか。
クズみたいな本が駆逐されたからと言って、
クズみたいな作家が駆逐されるわけではありません。
というか、クズじゃない作家なんていません。
つまり次は、クズみたいな作家が「売れる本を作ろう」と考え始める。
それこそが恐ろしい状況です。
クズみたいな作家が想像力を100%発揮して、その上でごくごくまれにクズじゃない本が生まれる。
「売れ線って何だろう」とかに1%でも思考を割り振ってしまうともう終わりです。
自分の書く物は他人にとってはクズだとあきらめて、余計なことは考えずクズを量産すべし!
でも、作家だって人間だからついつい考えてしまう。
そんな時に「めんどくさいことは俺に任せろ」と言ってくれる、
かっこいいヒールが必要なんじゃないでしょうか。
なんてことを考えつつ怪しい書類にサインをした今日この頃。
クズ量産機に一歩近づけたかもしれません。